21モデルがデリバリー開始されましたね!
当店にもYZ250FXが入荷いたしました。何名かの方にご注文いただきましたので、順次納車整備を進めています。新しいモデルについて軽く説明します。
2021年モデルは、2020年モデルと比べると外装以外は同じです。私が乗っている2019年モデルからは結構進化しています。 全域で扱いやすくなったエンジン、 体感的にはより上が回るようになりました。セルモーターの位置が変更になっています。シリンダヘッドの形状も変わっていますね。モード切替スイッチが付いたので、ボタン一つで切替が可能になりました。また、スマートフォンでマッピングの変更が可能になっています。
マフラーの形状も短くなりました。2020年モデルの白いカラーリングから比べると、青×黒に統一されていて、大分クールな印象です。2019年モデルより3kg軽くなったのみですが、 マスの集中化により実際に乗ってみると体感的な軽さはそれ以上のものがあります。これについてはカタログ値ではわかりませんが乗ってみると分かる軽さがあります。体感的な軽さは、取り回しのしやすさや倒し込みなどで有利に働きます。
クラッチ容量が上がり、クラッチスプリングが5本から6本に変更されています。この辺は細かい設計の見直しがあったようです。フレームも2019年モデルと比べて細くなり、軽くて扱いやすくなりました。スロットルボディも変更されています。スキットプレートも大きくなり、ウォーターポンプまでカバーされていますね。
リア回りは多少の形状変更があったようです。あまり大幅な変更はないように見受けられます。
フロント周りはブラケットが塗装されています。スキットプレートの大きさはこの角度から見るとよくわかりますね。フレームの穴をカバーしているので泥が入り込むこともありません。
ここから先は納車整備時の作業風景をご紹介します。
まずはリア回り、スイングアームやリンクを外してグリスアップしていきます。
大きな可動部は勿論ですが、細かいボルトに至るまでグリスアップの対象です。最初にこの作業をしておくと固着や錆びを防げます。
スイングアームのシールは、めくれてしまっていることが多いので、必ずバラして点検し、グリスアップします。
このめくれ、水や泥の侵入の原因となるのでここはきっちり組み直します。
写真を撮り忘れましたが、もちろんハンドル回りもグリスアップの対象です。ステム回りも一度ばらします。スロットルチューブにはフッ素系のケミカルで対応し、ワイヤー類も注油し、動作確認します。
バッテリーはYAMAHA純正の充電器で充電します。2020年からLi-ionバッテリーになっていますね。
燃料ホースやカプラーを外す時、リッジサイクルでは以下のメカニックプライヤーを使っています。メカニックプライヤーは何種類かあり、こちらの工具は丸いものを掴む際に使うものですが、この形状が燃料ホースを外す作業にバッチリで、あるとないとでは作業効率が大幅に違います。サンデーメカニックさんでもひとつ準備しておくと、燃料ホースやカプラーが抜けなくてイライラすることがなくなりますよ。
限られた時間の中でしっかり仕上げる為には、精度高い工具は必須です。工具は早々壊れるものではないので、ある程度良いものを揃えることをオススメします。こちらのプライヤーは個人的にかなり便利だったのでご紹介してみました。